QBSH2022
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解法の要点解法の要点解 説解 説補足事項補足事項(『更生保護法』第1条),施設内処遇については刑務所などの矯正施設が担っている.更生保護制度の概要 更生保護制度に関する次の記述のうち,正しいものを2つ選びなさい.1 更生保護制度を基礎づけている法律は,更生保護法である.2 更生保護制度は,刑事政策における施設内処遇を担っている.3 更生保護の対象者は,保護観察に付されている者に限る.4 更生保護に関する事務は,家庭裁判所が所掌している.5 保護観察所は,更生保護を実施するための第一線の機関である. 更生保護制度の基本的な仕組みについて問う問題であり,いずれも基礎となる事項ばかりである.「正しいものを2つ」という出題の仕方には注意が必要であるが,ぜひとも正答してほしい.(RB p. 929,932)1○ 『更生保護法』は,『犯罪者予防更生法』と『執行猶予者保護観察法』を整理・統合した更生保護の新たな基本法として,2008(平20)年6月から施行されている.(RB p. 924)2× 更生保護は社会内において適切な処遇(社会内処遇)を行うことを目的としており3× 更生保護の対象者は「犯罪をした者及び非行のある少年」であり(第1条),更生保護制度はこれらの者が改善更生することを助けるなどの広範囲な業務を指す.保護観察は更生保護制度の一部分である.4× 更生保護に関する事務は,中央更生保護審査会(第4条),地方更生保護委員会(第16条),保護観察所(第29条)が所掌している.5○ 保護観察所は各地方裁判所の管轄区域ごとに全国50ヵ所に置かれ,更生保護の第一線の実施機関として,保護観察,生活環境の調整,更生緊急保護,恩赦の上申,犯罪予防活動などの事務を行っている. 【正答率】79.9%【選択率】1:93.3% 2:5.5% 3:4.2% 4:11.3% 5:85.7%▼『更生保護法』の目的犯罪をした者及び非行のある少年に対し,社会内において適切な処遇(社会内処遇)を行うことにより,再び犯罪をすることを防ぎ,又はその非行をなくし,これらの者が善良な社会の一員として自立し,改善更生することを助けるとともに,恩赦の適正な運用を図るほか,犯罪予防の活動の促進等を行い,もって,社会を保護し,個人及び公共の福祉を増進することを目的とする(第1条).30-147□□□更生保護制度19章 更生保護制度19章正 解 1, 5

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