
今回は,「合格予報」で受験生の皆さんから回答いただいたアンケートの結果をご紹介します.
■苦手な科目は?
■得点率の高い科目ランキングは?
■得点率の低い科目ランキングは?
■得点率のジャンル別ランキングは?
「合格予報」は受験生の皆さんにご自身の解答を入力していただいた結果をもとに,点数や合格判定の目安をご覧いただけるサービスです.
『クエスチョン・バンク』では,合格予報のデータから,各問題の正答率や各選択肢の選択率を掲載しています.
正答率が高い過去問は,取りこぼせない問題として取り組むことができます.
■苦手な科目は?
これは,第37回国試を受験した皆さんからのアンケートのうち,苦手な科目を3つ選んでもらった結果です.


「社会保障」は,特に学生の皆さんが強く苦手意識をもっているようです.
一方で,社会人の皆さんは,「社会保障」よりも「社会学と社会システム」の方を苦手に感じているようです.
学生の皆さんにとっては,まだ社会保障は実生活と結びつかないことが推測されますし,社会人の皆さんにとっては覚えることが多く,実生活からやや遠い存在にある社会学の理論をおさえることに苦慮しているのかもしれません.
■得点率の「高い」科目は?
これは,第37回国試の平均得点率が高いベスト3位までの科目です.

毎回,科目ごとの難易度が変化するため,平均得点率の科目別ランキングは変動しますが,「心理学と心理的支援」と「ソーシャルワークの理論と方法」は,これまでの国試でも平均得点率が高い科目です.
国試は難しい問題よりも,みんなが得点できる問題をとりこぼさないことが大切です.
この2つの科目を得点源とできるように対策することがポイントになりそうです.
■得点率の「低い」科目は?
これは,第37回国試の平均得点率が低いワースト3位までの科目です.

新設の「刑事司法と福祉」は,一部は旧カリキュラム「更生保護制度」と重なる部分はありましたが,ゼロ点となった受験生が多くみられました.
「高齢者福祉」は,これまでの国試でも平均得点率が低い科目です.
アンケート結果で一番苦手な科目だった「社会保障」は,平均得点率が低めではありますが,得点率ワーストランキングには入っていませんでした.その年の難易度にもよりますが,対策がとれる科目と捉えることができるでしょう.
■ジャンル別にみた得点率は?
下のグラフは,129問をジャンル別に分類し,その平均得点率を表しています.

「知識」(制度,人物,歴史等ではなく,知識を問うもの)と「事例」(事例形式の問題)は,平均得点率が高く,「国際」(諸外国の政策,ICFやSDGsなど)と「人物」(人名とその理論・行ったこと)は低くなっています.
受験生の皆さんが苦手意識をもちやすいジャンルが低い平均得点率となっていることが確認できますが,効率的な試験対策としては,平均得点率が低いジャンルで点数アップを狙うよりも,みんなが得点できるジャンルで取りこぼさないことがポイントです.
以前ご紹介したとおり,「人物」はパーフェクトに覚えても5点/129点です.ここに注力しても最大5点程度の効果しか得られない可能性があります.
◇受験生の苦手な科目は,共通科目では「社会保障」,専門科目では「高齢者福祉」.
◇得点率の高い科目は,共通科目では,「心理学」,専門科目では「理論と方法」
◇得点率の低い科目は,共通科目では「刑事司法」,専門科目では「高齢者福祉」
◇得点率の高いジャンルは「知識」,「事例」
◇得点率の低いジャンルは「国際」,「人物」
⇩ 国試は難しい問題よりも,受験生の皆さんが得点できる問題を取りこぼさないことが大切!
⇒練習に使う過去問は,受験生の正答率が低すぎる問題は後回しにしましょう.
▶【福ぞう通信】新カリ適用後、初めての国試を分析!part1(2025.10.3号)
→https://fukushi.medicmedia.com/teacher-post/2025/09/3001/
▶【福ぞう通信】新カリ適用後、初めての国試を分析!part2(2025.11.26号)
→https://fukushi.medicmedia.com/teacher-post/2025/11/3061/





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