【第38回社福国試 徹底分析】
出題傾向をつかんで対策しよう!part1


新出題基準が適用されて2回目の第38回国試は,合格基準点が50点/129点満点(38.8%)と,前回同様,難化したことを示す結果になりました.

【第38回社福国試】出題傾向をつかんで対策しよう!part1


1)2肢選択問題が大幅増!
2)事例問題が大幅増!
3)事例問題はどんなことが問われる?

新カリ適用後,2回目の国試.
まずは出題傾向をおさえて対策を練ろう!

1)2肢選択問題が大幅増!

第38回国試では,48問(全体129問の37.2%)が2肢選択問題でした.新出題基準が適用され,150問から129問に全体の問題数が減少したにもかかわらず,2肢選択の問題数は大幅に増えました. 

2肢選択問題は,正解を2つに絞ることに時間がかかったり,マークシート記入漏れをしたり,普段なら解ける問題でも,ミスにつながりやすいんだよね.

2)事例問題が大幅増!

第38回国試では,49問(全体129問の38.0%)が事例問題(〔事例〕として表示された問題)でした.全体の問題数が減少したにもかかわらず,事例問題の問題数も大幅に増えました事例問題のない科目は「社会福祉の原理と政策」の1科目だけであったことも,これまでにない傾向でした.また,〔事例〕と表示されていないものの,ほぼ事例問題と同じような出題形式の“かくれ事例問題”も複数ありこれらを含めると全体の4割超の問題が事例系の問題でした.

事例問題は,問題文が長く,内容を読み込むのに時間がかかります.また,制度の理解を問うもの,理論などの知識を問うもの,ソーシャルワークの視点を問うもの,問題文中の文脈で問うものなど,事例問題と一言で言っても論点は多岐にわたります.文章読解力だけでなく,テキストや授業で学んだ制度や知識を,具体例に落とし込む応用力も必要です. 

「2肢選択」の「事例」問題は19問あったよ.「事例を読み込む」+「2つの正解を選び出す」作業が必要で,かなり時間がかかることを想定しておかないと時間配分で慌てちゃうよね.

3)事例問題はどんなことが問われる?

第36回国試(旧出題基準)と第38回国試の事例問題について,ジャンル分けしたグラフです.第38回国試では,法令やガイドラインなど,「制度の理解を問うタイプ」の問題が約半分を占めていますかつては,「ソーシャルワークの視点や問題文の文脈から支援方法を問うタイプ」の問題と「制度の理解を問うタイプ」の問題は,同程度のボリュームを占めていました.新出題基準の適用後から,制度や知識を具体例に落とし込んで使いこなす応用力が求められています

事例問題といっても,問われる内容や求められる力はいろいろ.ここでは3つのタイプを紹介するよ.

<例:制度の理解を問うタイプの事例問題>


婚姻関係の変動と利用可能な制度の変化についての問題です. 制度の理解を問うタイプの事例問題では,事例から必要な情報を読み取る力が特に必要になります.

①登場人物たちの年齢,婚姻関係,親子関係
加入している制度(医療保険・年金)
を見極めつつ,各制度の対象者に該当するか判断しましょう.

新カリキュラム適用後,このような制度の基本的な理解と,それを実際の場面で使いこなす応用力が求められる事例問題が,各科目で増えているんだ!

<例:知識の理解を問うタイプの事例問題>


記録については,事例問題でよく出題されます. 

記録の形式と特徴を理解していること事例における記録の目的をつかむことが求められています.
この問題は,これまで出題されてこなかった用語や,字面から推測できない用語が選択肢に含まれているので,動揺してしまった受験生も多かったのではないでしょうか.基本的な記録の形式と特徴,使い方のイメージをつかんでおくと,こういうときでも,消去法で判断できる可能性が出てきます.

このような知識の理解と,それを使いこなす応用力が求められる事例問題は「社会学と社会システム」,「ソーシャルワークの理論と方法」,「ソーシャルワークの基盤と専門職」,「社会福祉調査の基礎」などでよく出るけど,全体的に増加傾向なんだ!

<例:支援方法を問うタイプの事例問題>

“この段階(例:初回面談)で”必要な支援が何かについての事例問題が多いです.

事例から相談者や支援対象者のニーズを読み取ることと,社会福祉士としての役割・関わり方やソーシャルワークの流れを理解していることが求められています.
読解力や常識的な感覚が必要ですが,制度や用語の理解が必要でないぶん,落ち着いて取り組めば得点しやすいタイプの問題です.長文で時間はかかりますが,取りこぼさずに得点源にできるよう,過去問で慣れておきましょう

このような支援方法の事例問題は「ソーシャルワークの理論と方法」,「ソーシャルワークの基盤と専門職」,「地域福祉と包括的支援体制」などでよく見られるよ.ただ,新出題基準の適用後,事例問題数が増えた割には,このタイプの問題数は増えていないから,制度や知識を絡めたタイプの問題で得点できるようにする必要があるんだ.

まとめ

今回のまとめ


2肢選択問題と事例問題の大幅増で,解くのに時間がかかる.

事例問題ではさらに,制度や知識を使いこなす応用力が必要な事例問題が増加傾向

普段どおりの力を試験会場で発揮できるようになるには,過去問や練習問題で解き慣れることが有効

実際に解いてみて,2肢選択問題や事例問題で,どれくらいの時間がかかりそうか,あらかじめ分かっていると慌てないよ!